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E2ビザ申請/取得方法の分類

    アメリカでの就労/ビジネス展開/移住を目指す際に、E2ビザは重要な選択肢の一つです。E2ビザは、アメリカでの投資活動や管理職・専門職の就労を目的とした非移民ビザです。ただし、E2ビザの取得方法にはいくつかの分類があり、それぞれ異なる要件とプロセスが存在します。

    この記事では、E2ビザ取得方法を分類して解説します。

    E2ビザとは何か

    E2ビザは、アメリカから同盟国である日本、カナダ、イギリス、オーストラリアなどに対して発給されるビザです。逆に言えば、同盟国以外の国籍の方には発給されないビザとなります。

    E2ビザには二つのカテゴリーが存在します。まず一つ目は、「投資家ビザ」と呼ばれるもので、個人が自身で会社を設立し、一定の投資を行って起業する場合に取得するビザです。もう一つは、「管理職ビザ」と呼ばれるもので、日本などの国で管理職やマネジメント経験がある方に対して、日系企業がアメリカに支社を設立し、その方々をスポンサーとして雇用し、会社自体がビザを取得する場合に利用されます。

    これらのビザは同じ「E2ビザ」という名称ですが、実際には共通点と相違点が存在します。次に、それぞれの特徴について​​説明します。

    E2ビザの取得方法

    投資家ビザ

    投資家ビザは、自身が起業しオーナーとなり、会社を設立してE2ビザを取得する方法を指します。このビザを取得する方法は様々であり、一つの方法だけでなく、さまざまなアプローチが存在します。今回は一般的な方法の一つについてご説明しますが、これが唯一の方法ではないことをご了承ください。投資家ビザの一部のアプローチを紹介することで、一つの参考としていただければ幸いです。

    アメリカでの会社設立

    まず、アメリカで会社を設立する必要があります。一つは、日本の会社がアメリカの支社として登記され、親会社から資本金を調達してアメリカの支社を運営する方法です。もう一つは、個人でアメリカにて会社を設立し、個人の銀行口座から資本金を出資して会社を運営する方法です。

    1人に限らず2人や3人での出資も可能です。ただし、2人以上の場合は、より詳細なルールが存在し、厳密な規定があります。この点については、今回は詳細を省かせていただきます(詳しくはお問い合わせください)。

    冒頭で述べたように、日本にある会社のアメリカ支社を設立する場合もあります。この場合、親会社が資本金を出資し、子会社という形としてスタートすることも可能です。その際、幹部クラスの方々や親会社のオーナーシップを持つ方々がアメリカでビザを取得することも可能ですが、この点に関してはやや複雑な事情がありますので、直接お問い合わせいただくことをおすすめします。

    今回は、比較的シンプルなケースとして、個人であり日本国籍を持つ方が自身の資金を出資し、アメリカで会社を設立し、個人の銀行口座から資本金を提供するパターンについてご説明します。

    ビジネスを行う州の選択

    事業を展開する州で会社を設立します。弊社では会社設立の代行も承っておりますので、ご要望がございましたらお問い合わせください。

    ニューヨーク、シアトル、テキサス、シカゴなど、日本人が比較的多い地域はもちろん全米での会社設立に対応可能です。弊社で最も多くのお問い合わせをいただく州はハワイ州であり、次にカリフォルニア州ですので、今回はこれら二つを基にご説明いたします。

    ハワイ州やカリフォルニア州で事業を展開する場合、設立する会社の形態にはLLC、Incなどの選択肢があります。これに関しては、事業の内容や将来のオーナーシップ上場など、様々なビジョンを考慮しながら、会社の形態を検討することが重要です。

    そして、実際の会社登記のために、役員関係(CEOやCFOなど)を決定し、会社登記の手続きを行います。

    銀行口座の開設

    会社を設立したら、その会社の銀行口座を開設します。銀行によっては外国人が口座開設を行う際に比較的容易な場合と難しい場合があります。そのような情報が必要な場合は、お問い合わせいただければご案内いたします。

    なお、ご本人が忙しい場合や、他の代理人による手続きを希望する場合など、銀行口座開設に関するお問い合わせが多く寄せられています。弊社ではハワイ州やカリフォルニア州を含む代行作業の経験がありますので、必要な場合はお気軽にお問い合わせください。

    今回の前提が100%のオーナーの方であるため、基本的にはハワイ州やカリフォルニア州でもオーナーの方が現地に来て口座開設手続きを行うことが理想的です。

    銀行には様々な種類が存在します。かつてはユニオンバンクが、日本人がアメリカでよく作る口座の一つでした。しかし、三菱グループの親会社がUSバンクに権利を譲渡し、ユニオンバンクがUSバンクに統合されるといった変化があったため、今後、日系の方々が最初に開設する主要な銀行が変化することが予想されます。 カリフォルニア州には三井住友銀行の系列も存在しますし、州ごとにおすすめの銀行が異なるため、より詳細な銀行選びの情報が必要な場合は、お問い合わせください。

    資本金の入金と資金運用

    個人の銀行口座が開設されたら、口座に資本金を送金する必要があります。資本金が入金されたら、その資金を活用して事業を展開していきます。

    しばしば「ただ銀行にお金を入れればいいのですか?」といったお問い合わせをいただきますが、実際にはスタートアップやM&Aなどを通して、事業投資の形で「資金を活用する」必要があります。どれほどの額を使えば良いのかについては、基準や考え方がさまざまですので、詳細な情報が必要であればお問い合わせください。

    雇用と従業員

    さらに、実際に従業員を雇う必要があります。従業員の人数に関しても、ある程度基準がありますが、内容により少し異なるケースもあります。こちらに関しても、詳しくはお問い合わせください。

    バックグラウンド審査

    最後に、バックグラウンドやご自身の経歴に関する審査が行われる可能性があります。このような場合、例えば日本で飲食店を経営していてアメリカで美容サロンを展開する場合、なぜ美容サロンなのかという疑問が生じることがあります。新規事業であってもかまいませんし、既存事業の買収でも問題ありませんが、もし日本で飲食店を経営している方であれば、アメリカでも飲食店を展開し、日本で美容サロンを経営している方はアメリカでも美容サロンを経営するなど、ご自身が日本で培ってきたキャリアに関連した事業展開が理解されやすいのです。その意味で、ご自身のバックグラウンドとアメリカでの事業内容の関連性がある方が望ましいと考えられます。

    バックグラウンドが異なる場合の対応策として、ビジネス5ヶ年計画のサポートを弊社で提供しています。

    このように、上記で述べた「資本金の投入や経費の使用」、「従業員の雇用」、「ビジネス5ヶ年計画」の3つの要素が重要です。投資ビザの利点は、自身の会社がスポンサーとなるため、自己の権限が大きく、他者に左右されずに進めることができることです。

    管理職ビザ

    E2ビザにはもう一つ、冒頭でお話しした「管理職ビザ」というのがあります。このビザは、アメリカの日系企業がスポンサーになることで取得できます。

    日本の自動車メーカーのアメリカ法人での例

    例えば、アメリカに法人を持っている日本の自動車メーカーが優れたマネジメント能力を持つ人材を雇用したいと考えるケースなどです。その会社内の日本で活躍してきた方々、もしくはアメリカの同業他社で活躍している方々などは、そのアメリカ法人からE2ビザが支給されています。

    • 全ての企業がE2ビザを発給できるわけではなく、発給できる要件を揃えている必要があります。

    この場合、E2ビザの取得基準は、「個々人のキャリア」が重要な要素となります。具体的には、何年以上の管理職経験があるか、マネジメント業務での経験期間はどれくらいか、リーダーシップを発揮する職務に何年以上携わっていたかなど、過去のキャリアや職種経験が注目されます。会社からの提出書類と候補者本人が提供する書類の双方がさまざまな基準を満たしている場合に、E2ビザが発給されることになります。

    大手日本企業からの駐在員として、アメリカに滞在している方々がいらっしゃいますが、彼らは元々日本の同じ会社に所属しており、北米地域への海外出張のようなかたちで赴任しています。彼らは会社の事情にも精通しており、また日本での実績もありますので、ビザ取得のプロセスは比較的スムーズに進む傾向にあります。

    寿司シェフの例

    別の例として、寿司シェフのケースを考えてみましょう。ヘッドシェフの経験や大手寿司店でのマネジメント経験などを持つ方は、例えば日系の寿司カンパニーがスポンサーとなって、E2ビザを取得できるケースがあります。

    この場合、寿司シェフと言っても、職人系のキャリアというよりは、マネジメント能力が重視されます。ヘッドシェフとしてシェフたちを束ねた経験などです。

    まとめ

    投資ビザと管理職ビザ、両者は共にE2ビザと呼ばれますが、その違いや取得方法や要件を、実例を交えて説明しました。基本的には同じビザ名ですが、投資家ビザは個人(自身)がスポンサーとなるのに対し、管理職ビザでは企業がスポンサーとなります。

    管理職ビザは自身がスポンサーではないので、申請の裁量は企業に委ねられており、発給される補償もありません。一方で個人が投資をしてビジネスを展開することでスポンサーになれれば、自身に対してビザの発給を行えます。更に言えば、自身にだけでなく、雇用する優秀な従業員に対してもE2ビザ(管理職ビザ)の発給も行えます。また、ここでは詳しく述べませんでしたが、自身のE2ビザをグリーンカードに切り替えていく道も開けます。

    さぁ、E2ビザの取得方法を知り、アメリカでのビジネスやキャリアの可能性を広げましょう。

    私たちBussinese MAでは、あなたのE2ビザ取得や移住、ビジネスの成功を全面的にサポートします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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